有明海は瀕死である。

そしてそこに流れ込む河川や、その河川を育む山、さらには平野も瀕死である。行政当局・民間の受益者・ボランティアなどの努力にも拘らず瀕死である。柳川においては、ここ数年半ば恒例化したような渇水。有明海においてはヘドロの堆積・水産資源の減少など。山では保水力の低下が止まらず、異常な竹林の増加が追い討ちを掛ける。

何故か。かつて木材は売れ竹は売れ竹の子は売れた。山で生活ができた、今はどうか。森林組合の方や竹の子生産者に訊くと、出荷額と出荷や手入れなどの費用とのアンバランスが山林や竹林環境維持にとって足枷となっている、さらに後継者不足にともなう労働力不足が輪をかけて足枷となっていて、事業として1年を通して山林の手入れをすることは難しい、と言う応えがオウム返しのように返ってくる。農業・漁業関係者からも異口同音の応えが返ってくる。要するに労働力投入に見合う収入が見込めないと言う事である。言い換えれば、労働力に見合うかそれ以上の対価があれば山や河川や有明海は再生する。 

植林や間伐・侵入竹林の伐採などによって山を再生維持する。植物の水上栽培で河湖沼の富栄養化防止と酸素補給さらに水浄化を図る。竹炭を使って河床、海底のヘドロを除去し水の浄化を図る。放逐山林を購入して照葉樹林を復活させる。何れ福岡、佐賀、長崎、熊本で有明海再生のネットワークを構築する必要を感じる。 

環境の維持と再生をする事に地域住民の理解を得、その活動に積極参加を図るためにはその 中心母体は法人であった方が良い。さらにはボランティア活動の限界を感じ、成果を見るためには更なる積極性が必要とも感じた。そこで法人の設立を発起し、申請するに至った。

理事長 工藤 徹(おさむ)

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写真の一番左下の青いシャツを羽織っているのが工藤です。

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有明海に影響を与える矢部川流域の環境を守るには山仕事で食べていければよい。そう思って活動している有明海の漁師とそれに賛同する住民のNPO法人です。海苔堆肥づくり、椿油をとる薮椿の森、和蝋燭をつくる櫨の森づくり、有明海での潮干狩りやタコ釣りなどを行っています。

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